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2007年3月

アルマイト処理を施すと、処理を行わないものとは何が違うの
か? 以下、その特性の違いについてまとめました。

【外観特性】

着色をしない限りは無色透明な皮膜です。アルマイトの色と思
われがちなシルバー色は下地のアルミニウムの色です。

【機械特性】

硬度はアルミニウムHv20~150(合金成分によって異なる)に対し
アルマイト処理を施した場合、Hv200~600ほどまで向上します。
(電解条件により異なる)また、耐摩耗性も向上しますので摺動
特性の向上も期待できます。

【化学的特性】

処理を施していないアルミニウムは化学的に活性であり、水分
や酸素、化学物質と反応しやすいため表面が変色や腐食しやす
いのに対し、アルマイトは安定な酸化膜が形成されることによ
りこれらを防止し美しい外観を長く保つことが可能になります。

【絶縁性】

アルミニウムは電気を流しますが、アルマイト皮膜は絶縁性を
持つため電気を流しません。そのためアルマイトされているか
どうかを外観で判別できない場合はテスターを当ててみること
によって判断することが可能です。

【熱伝導率】

熱伝導率はアルミニウムの約3分の1です。また遠赤外線の放射
性が高いという特性も持ちます。

【熱膨張係数】

アルミニウムの約5分の1程であるため、加熱により母材が膨張
するとクラックが発生する恐れがあるので注意が必要です。

投稿者: めっき職人 : 17:00 |

【バフ焼け】

 バフでアルミニウムを研磨しますと、「バフ焼け」と呼ばれる

表面が白っぽくなる現象が発生することがあります。

これはバフによって生じる熱により表面のアルミニウムが酸化

され、酸化アルミニウムの層となったものです。

アルミニウムは他の元素と結びつきやすい金属ですが、特に酸

素との結びつきが強く、研磨によって発生した加工熱により、

厚い酸化膜を形成します。酸化アルミニウムは本来白色であり、

皮膜が光を乱反射するので、白っぽく見えるのです。

バフ焼けは外観的に余り良くないので、なるべく発生しないよ

うにするのが望ましいです。それでももし発生するような

場合などは、加工熱の発生を抑えるために研磨剤を十分に塗布

したり、短時間で磨くなど、加工条件を変えてみることで対処

します。

投稿者: めっき職人 : 17:00 |

 陽極酸化皮膜(アルマイト皮膜)上に※電着などの塗装を施し

たものを合わせてこう呼びます。

もとは別々の表面処理ですが、一体化することにより優れた性

能を発揮するため一つの表面処理して作業規定なども設けられ

るようになりました。

 この皮膜は特に防食性の面で大変優れ、日本の多湿な海洋性

の気候と、人口や建物の密集による大気の汚染にも長期間耐え

うるため、アルミサッシを始め、様々なアルミニウム建材へと利用

されるようになり、我が国での使用環境に最も適した表面処理と

言われるまでになりました。

※電着塗装…塗料を溶解させた溶液中で被塗物をマイナス側の
 電極としてプラス極との間に電流を流すことによって被塗物
 に塗膜を形成させる手法。

投稿者: めっき職人 : 16:09 |
2007
03/09
/

【リン酸皮膜】

リン酸はアルミニウムの酸化皮膜を溶解させる性質があり、

アルマイトの脱膜などに用いられている薬品です。

とても溶解する力が強いこのリン酸をもちいてアルマイト処理

を行いますと、皮膜の孔の径は硫酸やしゅう酸など他の薬品で

生成されるアルマイト皮膜のものよりも大きいという特徴を持

ちます。

また、リン酸がアルマイトの※水和反応を妨げるため封孔が不

十分となり、結果強度や耐食性は低くなります。

ですが反面、その孔の大きさのため塗料や接着剤との相性が良

く、下地処理として用いられます。


※水溶液中の溶質が溶媒との相互作用により結合する反応。
 通常の封孔処理はAl2O3が水和して体積が膨張することによ
 って孔を塞ぐ。

投稿者: めっき職人 : 17:00 |

【陽極酸化皮膜との違い】

日本でアルマイト処理が行われるようになった初期の頃は陽極酸化

処理の一つとして明確な線引きなどは特にありませんでしたが、

近年になって処理方法も確立され基準が設けられるようになりまし

た。

普通皮膜と比較して厚くて硬いという性質があり、その処理法の

違いとしては、普通皮膜の場合よりも

・電流密度を高くして皮膜生成速度を早くする。
・電解液温度を低くし、アルミ以外の合金成分の溶解を抑える。

などの特徴があります。特に二つ目の項目にあるようにアルミ合金

の成分の比率が硬質皮膜の質に大きく影響します。

端的にいえば純アルミに近い1000系の材質は良好な皮膜が生成さ

れますが、2000系や7000系などは合金成分が電解液に溶解しやす

く脆くなりやすいといった感じです。

投稿者: めっき職人 : 13:59 |
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